事務局より
総会後に,「土と肥料」の講演会を同会場で行います.
東日本大震災による津波により沿岸部の農地が大きな被害を受け,また,震災に伴う東京電力・福島第一原発事故により,東日本の広大な農地が放射性物質によって汚染されました.震災後の10年間,土壌肥料学に関わる多くの研究者が農地の復旧,農業の復興に尽力してきました.津波被災農地では,震災直後から表土流亡や塩害などの実態調査が行われ,次いで営農再開のための除塩・栽培技術の開発,さらに水田営農の高度化・安定化に向けて先端技術を活用した施肥技術の開発などが進められています.一方,放射性物質によって汚染された農地においては,放射性セシウムの土壌―作物系における動態調査に基づき,作物による放射性セシウム吸収抑制のための多くの技術開発が進められてきました.
そこで,本講演会では,この間の土壌肥料関係研究者の行ってきた活動を振り返り,主な成果を紹介するとともに,今後の展望について論議します.
参加費は無料です.会員・非会員を問わずどなたでも参加できます.なお,新型コロナウィルス感染拡大のために現地での開催が困難な場合には,オンラインでの配信を計画しております.
日時:2021年5月22日(土)15時~16時40分
場所:日比谷図書文化館 地下1階大ホール
(東京都千代田区日比谷公園1-4,電話03-3502-3340)
テーマ:東日本大震災10年:被災農地の復興における土壌肥料学の貢献
講演者と演題:
西田瑞彦(東北大学大学院農学研究科)
「東日本大震災津波被災水田の復旧と復興 」
信濃卓郎(北海道大学大学院農学研究院)