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学会について

会長挨拶

間藤会長

会長就任にあたって

間藤 徹

 このたび日本土壌肥料学会会長を拝命しました。歴史ある学会の会長に選出いただき大変光栄です。就任にあたりまして一言ご挨拶申し上げます。

 京都大学高橋英一先生に農学部農芸化学科植物栄養学研究室の助手にしていただいたときに日本土壌肥料学会に入会を勧められ、それから30余年が経ちました。この間に地球人口は40 億人から70億人に、経済規模も増大を続けており、地球の有限な環境容量と世界人口・経済規模を両立させる新しいパラダイムが求められています。土壌科学は土壌の健全性を維持することこそが地球生態系の保全に寄与することを明らかにしてきました。いまや土壌学、植物栄養学、肥料学には、単に地球人口に充分な食料を供給するだけでなく、高度な経済生活が地球に課す大きな負荷を吸収する技術開発が求められています。おりしも今年2015年は国際土壌年であり、学会として世の中に広く土壌の重要性を訴えていきたいと考えています。

 わたしは本学会に課せられた使命を果たすために三つのことに注力したいと考えています。一つ目は日本土壌肥料学雑誌とSoil Science and Plant Nutrition誌の活性化です。インターネットの発達によって情報の発信や取得が容易になったことから、成果の報告や会員相互の情報交換、交流の場としての国内学会の魅力が薄れてきているということはあります。しかし、一方で広範囲な情報を発信できる母体として土壌、植物栄養、肥料、環境から地域研究まで幅広い領域の研究を進める当学会の価値はより大きくなる可能性を秘めています。各研究領域での深化だけでなく、それぞれの成果の統合をはかることが求められます。その研究成果の発表の場として、先輩方から引き継いだわたしたちの学会誌を育てていくことは重要な職務です。

 二つ目は学術研究の国際化への貢献です。日本土壌肥料学会は国際土壌科学会議IUSSに加盟し、世界を舞台に活躍する研究者を輩出しています(http://jssspn.jp/IUSS/IUSSinformations.html)。これからも欧米の科学者に伍してIUSSを牽引してまいります。さらに、その創設から深く関わってきたバングラディシュ、中国、インド、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、フィリピン、スリランカ、台湾、タイ、ベトナムで構成される、東・東南アジア土壌科学連合(International Conference of the East and Southeast Asia Federation of Soil Science Societies, ESAFS)へも、国際会議の共催や若手研究者の派遣などを通して貢献を続けて行く所存です。

 三つ目は、学会として社会への貢献、啓蒙活動を推進することです。世の中の人達に、食料問題、環境問題への理解をさらに深めてもらうために研究や技術開発の成果を広く社会に向けて発信することがますます求められています。私自身も一般の方や農家の方にお話しさせてもらう機会が増えてきたのですが、土壌について、肥料について、環境について、もっと学びたい、知りたいというニーズがあることを感じます。これまで土壌教育委員会を中心に小中高生を対象として30年以上にわたって啓蒙活動を展開してきましたが、この活動を基により広く社会に対して働きかけを強めてまいります。さらに福島の原発事故収束に向けての放射性同位元素の挙動や対応についてwebを利用して積極的な情報発信を行って行きたいと考えています。

 これからの2年間,本学会のますますの発展に尽力してまいりたいと思います。どうぞよろしく御願い致します。


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