土壌教育委員会がかかわる活動を紹介

高校生ポスター発表会(北海道) 2010-09-07

2010年9月10日 Posted in 主催行事 Posted in 高校生による研究発表会

日本土壌肥料学会2010年度北海道大会開催期間中の2010年9月7日(大会1日目)に「高校生ポスター発表会」を北海道大会運営委員会の協力を得て開催しました。橋本均委員を中心とした全道約320校への呼びかけにより,道内5校から計6点のポスター出展がありました。発表会のあと別室で表彰式を行い,各発表に表彰状と記念品を贈呈しました。

参加校と題目は以下のとおりです。

発表題目団体名学校名
1大森浜の黒砂のなぞをさぐる4−ガーネットの故郷を求めて−地学部遺愛女子中学・高等学校(函館市)
2稲による土壌浄化の研究(Cd, Srの吸収について)SOHC(園芸・科学)部北海道有朋高等学校
3エコトレイから香水へ〜学校廃棄物の堆肥化と利用フィールドサイエンス部北海道札幌藻岩高等学校
4最終氷期ローム層の帯磁率による分帯と対比自然科学部北海道厚真高等学校
5積雪寒冷地における葉菜類の周年栽培を実現する省力的な管理技術農業クラブ園芸分会ホウレンソウ班北海道帯広農業高等学校
6土壌管理法「省耕起」の導入による農地の物理的構造の変化農業クラブ畑作分会大豆・馬鈴薯班北海道帯広農業高等学校

福田委員長による講評:北海道立有朋高校の「稲による土壌浄化の研究(Cd、Srの吸収について)」と北海道立帯広農業高校の「積雪寒冷地における葉菜類の周年栽培を実現する省力的な管理技術」及び「土壌管理法『省耕起』の導入による農地の物理的構造の変化」は農業分野,北海道立札幌藻岩高校の「エコトレイから香水へ~学校廃棄物の堆肥化と利用」は生物分野あるいは化学分野,北海道立厚真高校の「最終氷期ローム層の帯磁率による分帯と対比」と遺愛女子中学高等学校の「大森浜の黒砂のなぞをさぐる―ガーネットの故郷を求めて―」は地学分野の研究と見ることができます。いずれの研究も土壌の性質や機能,生成などに関わるもので,圃場やポットにおける栽培試験あるいは野外観察,実習を通して科学的に探究しており,データ集計や処理,考察がしっかり行われていました。また,諸課題に対して仮説を推論し,計画を立てて実験を行い,様々な結果を考察し,不明な点をまとめています。そして,農業生産や植物生理,環境教育的視点でまとめている点は評価できます。今後,さらに観察実験等を行い,真理探究に向けて継続的に研究活動していって欲しいと願っています。併せて,ご指導に当たられる先生方のご活躍を祈念します。