土壌教育活動だより 82-6
10月25日に埼玉県立川の博物館(埼玉県大里郡)で土壌教育活動の担い手養成のための「土壌研修会」を埼玉県教育委員会の後援で実施した.講師は福田直(武蔵野学院大学)・平山良治(埼玉県立川の博物館館長)・森圭子(埼玉県立川の博物館)の各氏.参加者は小・中・高等学校教諭17名で,館外での土壌断面観察,館内での土壌断面モノリス観察,土壌呼吸・土壌粒子・土壌吸着能の観察実験を行った.
11月6日に土壌教育委員会の第1回会議を東京農工大学府中キャンパスにて開催した(出席者:福田,瀧,田中,井上,菅野).事業の進捗状況と次年度の事業計画を議論し,今年度中に「土壌観察ハンドブック」の新編集委員会を立ち上げること,土壌教育に関するシンポジウムを鳥取大会で開催する準備をすすめること等を決定した.
次に会員の土壌教育活動を紹介する.平井英明氏(宇都宮大学)は栃木県立博物館との共催で6月25日に「土壌の観察会」,9月10日に「土と作物の観察会」を宇都宮大学農学部附属農場を会場に実施した(参加者はそれぞれ8名および3名).同氏はまた9月3日および17日に「(作新学院高校SSH)土に触れて・観察して,土の秘密を知ろう!」を開催し,高校一年生を対象にイネの品種間差や肥培管理が土壌に与える影響を実感させる取り組み等を行った(参加者はそれぞれ生徒17名+教員1名および生徒5名+教員1名).福田直氏(武蔵野学院大学)は7月17日にSSH校課題研究「土壌を探る」を入間市立西部公民館にて開催した(参加者は埼玉県立川越高等学校生徒15名).同氏はまた9月17日に保育士・幼稚園教諭を対象とした「土壌研修会」を日高市大谷沢にて実施した(参加者は31名).
土壌教育にかかわる活動をされた会員の方は支部選出の土壌教育委員までお知らせ下さい.
(日本土壌肥料学雑誌 第82巻第6号 掲載)