土壌教育委員会がかかわる活動を紹介

土壌教育活動だより 83-3

2012年6月 5日 Posted in お知らせ Posted in 土壌教育活動だより

 委員による土壌教育活動を紹介する.福田直委員長(武蔵野学院大学)・森圭子氏(埼玉県立川の博物館)・平山良治氏(同)・相崎万裕美氏(埼玉県農業総合研究センター)は,第53回科学技術週間イベントとして24年4月22日(日)に埼玉県立川の博物館で「親と子の土の教室―土のふしぎを発見しようー」を実施した.内容は,土壌断面観察,土壌の浄化実験,土の粒子・生き物の観察であり,参加者は小学生9名・中学生1名・保護者8名の計18名であった.

 次に会員による土壌教育活動を紹介する.平井英明氏(宇都宮大学)は,24年2月24日,栃木県那須烏山市立境小学校において里山体験教室を実施した.内容は,米の食味検査,一年間に食べる米を栽培するために必要な栽培面積を体感する実習を実施した.参加者は,4,5年生33名と教諭2名であった.また,同氏は,平成23年9月3日,17日に宇都宮大学農学部附属農場において作新学院高等学校のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の講座として「土に触れて、観察して土の秘密を探ろう!」と題した授業を実施した.内容は,林地土壌と水田土壌の特徴を実感させる実習,肥培管理や品種によってイネの生育が異なることを理解するために稈長や穂長を実測する実験,一年間に日本人が食べているお米の面積を水田に描く実習を実施した.参加者は高校一年生24名であった.九州支部の和田信一郎氏・森裕樹氏・井上弦氏(九州大学)は,24年3月,九州大学農学部土壌学研究室の協力を受け,全長約2 mの土壌モノリスを作製し,阿蘇くじゅう国立公園の環境省長者原ビジターセンター(大分県玖珠郡九重町)に寄贈,展示した.また,平井英明氏(宇都宮大学)が撮影し,日本ペドロジー学会のホームページに掲載されている褐色森林土の土壌断面写真が,高校生理科の副読本であるニューステージ新生物図表(浜島書店)の99ページに説明文とともに掲載された.

 土壌教育にかかわる活動をされた会員の方は,支部選出の土壌教育委員までお知らせ下さい.委員の連絡先は,土壌教育委員会のウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/の「委員のページ」をご覧ください.


土壌教育委員:福田 直(委員長:武蔵野学院大学),田村憲司(筑波大学),菅野均志(東北大学),田中治夫(東京農工大学),安西徹郎(副会長:JA全農),橋本 均(北海道支部:道立中央農試),松山信彦(東北支部:弘前大学),前島勇治(関東支部:農環研),瀧 勝俊(中部支部:愛知農総試),山本定博(関西支部:鳥取大学),井上 弦(九州支部:九州大学)

(日本土壌肥料学雑誌 第83巻第3号 掲載)