土壌教育活動だより 88-1
土壌教育委員会の活動を報告する.平成28年12月3日(土),2016年度日本土壌肥料学会関東支部栃木大会(宇都宮大学峰キャンパス)おいて,支部大会では初めてとなる高校生ポスター発表会および社会貢献交流会を開催した.高校生ポスター発表会は,関東支部の主催(共催:土壌教育委員会,後援:栃木県教育委員会)で行われ,土壌教育委員会の平井委員長(宇都宮大学),森委員(埼玉県立川の博物館),赤羽事務局長(農業環境変動研究センター)が対応した.関東支部圏より6課題(4校)のエントリーがあった.ポスターコアタイムにおいては,一般の発表者と同様,奇数と偶数に分かれて発表する方式をとった.高校生と支部会員との間で熱心な議論が交わされた.関東支部幹事の審査により,最優秀賞1課題(山梨県立韮崎高等学校)および優秀賞1課題(埼玉県立熊谷西高等学校)が選ばれた.表彰式では,関東支部長の長谷川功先生(日本大学)より最優秀賞と優秀賞が授与された.関東支部では,来年度も引き続き高校生ポスター発表会の開催を予定している.社会貢献交流会には,5件(4団体)の展示参加があり,ポスター発表を行った高校生や引率教員もそれらの展示やその説明に熱心に耳を傾けていた.
次に委員による土壌教育活動を紹介する.平成28年12月4日(日),「土のつぶでアクセサリーづくり」が埼玉県立川の博物館のイベントとして開催された.小笠原の赤黄色土,博物館周辺の黒,灰,褐色の土などを材料として,アクセサリーパーツに木工用ボンドで色の異なる土壌団粒をつけて持ち帰るという内容であった.本イベントは,森圭子委員が企画,担当した.開催時間(2時間)中随時参加で,参加者は親子を中心に37名であった.また,平成28年12月18日(日)に,「土のはたらきを知ろう!」を同所で行った.土の中のすきまを調べるという実験のデモンストレーションで,ラップをかけた100 ccのコアを水槽にいれて穴をあけ,漏斗とメスシリンダーを用いて出てくる空気の量を測るというものであった.最後に土壌表層の大型薄片を見せて,土のすきまのまとめの話を行った.参加者は親子を中心に27名であった.
土壌教育委員会では,平成29年3月19日(日)10:00より,桐生自然観察の森(群馬県桐生市)にて土壌の観察会および野外解説板の寄贈式を行います.
土壌教育にかかわる活動をされた会員の方は,支部選出の土壌教育委員までお知らせ下さい.委員の連絡先は,土壌教育委員会のウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/の「委員のページ」をご覧ください.
(日本土壌肥料学雑誌 第88巻第1号 掲載)