土壌教育委員会がかかわる活動を紹介

土壌教育活動だより 88-6

2017年12月 5日 Posted in お知らせ Posted in 土壌教育活動だより

 土壌教育委員会の活動を報告する.仙台大会1日目の9月5日,平成29年度第2回土壌教育委員会を東北大学青葉山新キャンパスH会場(青葉山コモンズ第7講義室)において,委員8名および顧問,計9名の出席を得て開催した.平成29年度事業の進行状況の報告,2018-2019年度の支部委員選出,等について議論した. 土壌教育委員会が取り組んでいる「自然観察の森への観察板設置」事業について,今年度は北農会が保管する砂丘ポドゾルとその分布を解説する観察板の設置を三枝俊哉委員(酪農大学)が企画・担当し,平成29年10月19日に北オホーツク道立自然公園内ベニヤ原生花園前への土壌観察板設置および北海道枝幸郡浜頓別町への寄贈手続きを行った.土壌観察板の作成においては,平成29年6月19~21日に観察板設置地点の検討を行い,平成29年8月22~24日に代表断面の土壌調査(道立自然公園内国有地)を実施した.土壌調査においては,上川農試天北支場岡田支場長,浜頓別町教育委員会佐藤教育長,小山内次長,乾学芸員,水鳥観察館千葉主事,インターン高校生3名が同行し,視察した.

 次に,委員による活動を紹介する.平成29年8月12日,ミュージアムパーク茨城県自然博物館が主催するイベント「飛び出せ!子ども自然教室『ピカピカ!泥だんごをつくろう』」に,田村憲司副委員長(筑波大学)が講師として参加した.イベントでは,土壌のはたらきを解説する紙芝居や,光る泥だんごづくりを行った.参加者は,小学生30名であった.平成29年9月3日,兵庫県立人と自然の博物館において「ひとはくKidsサンデー『光る泥だんごをつくろう!』」が開催され(主催:同博物館,連携:筑波大学土壌環境化学研究室),田村憲司副委員長が講師として,羽生一予氏,および段 雨濛氏(同)がスタッフとして参加した.本イベントでは,光る泥だんごをつくりながら,土壌の持つはたらきや,土壌の重要性について解説した.午前と午後,一回ずつ計2回の開催で,計30名の参加者を得た.

 最後に,支部の活動を紹介する.中部支部では,豊田市自然観察の森(愛知県豊田市)において,平成29年8月22日に岡崎北高等学校コスモサイエンスコース2年生(39名),23日に同1年生(38名)を対象とした「総合的な学習の時間」を岡崎北高校と共催,名古屋大学協賛で開催した.内容は,フィールドでの植生・土壌断面観察と室内実験(緩衝能・吸着・呼吸・土壌動物)であった.講師は,浅川晋氏,渡邉彰氏,村瀬潤氏,渡邉健史氏(名古屋大学),岡村穣氏(元名古屋市立大学),小川直人氏,南雲俊之氏(静岡大学),瀧勝俊氏(愛知県農業総合試験場),村野宏達氏(名城大学)の計9名であった.この事業は,今回が8回目である.

 土壌教育にかかわる活動をされた会員の方は,支部選出の土壌教育委員までお知らせ下さい.委員の連絡先は,土壌教育委員会のウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/の「委員のページ」をご覧ください.

(日本土壌肥料学雑誌 第88巻第6号 掲載)