土壌教育活動だより 89-2
2018年4月より,委員会の構成が変わりました.2018年度・2019年度土壌教育委員会委員,顧問,担当理事は以下のとおり.委員長:隅田裕明(日本大学),副委員長:田村憲司(筑波大学),事務局長:藤間充(山口大学),教材開発担当:村野宏達(名城大学),以上会長委嘱,木村武(JA全農),北海道支部:三枝俊哉(酪農学園大学),東北支部:早川敦(秋田県立大学),関東支部:森圭子(埼玉県立川の博物館),中部支部:小川直人(静岡大学),関西支部:豊田鮎(香川大学),九州支部:浅野陽樹(鹿児島大学),顧問:福田直(武蔵野学院大学),顧問:平井英明(宇都宮大学),担当理事:菅野均志(東北大学).
委員による土壌教育活動を紹介する.2017年11月3,4日,学習センター(日高市大谷沢)において「指導者養成講座」が開催され,自然観察と講義「秋の林を知る~自然のしくみについて~」が行われた.福田直顧問(武蔵野学院大学)が講師を担当した.参加者は,全国の保育園保育士,幼稚園教諭及び小学校教諭の計27名であった.隣接した雑木林内にて,ダンゴムシ・ミミズ探し,ドングリ探し,落葉のしくみ,落ち葉・ドングリのゆくえ,土の分解機能に関する観察を行った.2018年1月7~9日,黒姫高原において「イグルーキャンプ」が行われた.幼稚園児19名および小学生21名の計40名が参加した.小学生の課題では,雪と土をシャベルで掘り,深さ別に雪と土の温度を調べた.その結果を講師の福田直顧問が解説した.2018年1月20日,埼玉県立川の博物館において森圭子委員(埼玉県立川の博物館)が草木染めの媒染剤として田んぼの土と畑の土を用いる泥染めを行った.参加者は10名であった.土の違いにより,仕上がりの風合いが変わることを参加者に体験してもらった. 2018年2月14日,那須烏山市立境小学校(栃木県那須烏山市上境)の総合的な学習の時間において,小学4年生8名,小学5年生14名を対象に里山体験学習を実施した.講師・スタッフは,平井英明委員長(宇都宮大学),宇都宮大学農学部の大学生4名が務めた.各家庭で年間食べているお米の重さを調べ,お米を栽培するために必要な田んぼの面積を算出し,校庭にカラーコーン等を用いてその面積を再現した.その中で鬼ごっこを行い,米作りに必要な土地の面積を実感した.最後に,児童に里山と都市の写真を見せて,里山と都市の違いについて自由に感じた事柄を発表した. 2018年2月18日,埼玉県立川の博物館にて「土のはたらきを知ろう!」を森圭子委員が開催した.参加者は39名であった.シャーレやペットボトルに土を入れて観察し,土には色々な大きさのつぶ(団粒)があること,そして,すきまが生き物の生育する空間であることを森委員が解説した.
土壌教育にかかわる活動をされた会員の方は,支部選出の土壌教育委員までお知らせ下さい.委員の連絡先は,土壌教育委員会のウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/の「委員のページ」をご覧ください.
(日本土壌肥料学雑誌 第89巻第2号 掲載)