土壌教育活動だより 89-6
委員による活動を紹介する.平井英明顧問(宇都宮大学)は,平成30年9月6日(土)に宇都宮大学農学部附属農場において恒例の観察会「土と肥料の微妙な関係」を開催した.本観察会は栃木県立博物館とのコラボ企画で,運営には博物館の職員2名,宇都宮大学農学部の学生3名および赤羽幾子氏(農研機構)があたった.当日は大人7名と子ども6名(計13名)の参加があり,水田脇でカレーライス1杯の白米生産に必要な水稲株数と面積を見積もった後に,隣接する雑木林に移動して土壌断面の観察および土壌の保水性や気相を調べる実験を行なった.
次に,支部の活動を紹介する.中部支部は平成30年7月21日(土)に豊田市自然観察の森において「土壌観察会-土の不思議にせまる!-」を開催した.講師は,礒井俊行氏・村野宏達氏(名城大学),岡村穣氏(元名古屋市立大学),瀧勝俊氏(愛知県農業総合試験場),堂本晶子氏(三重県農業研究所),山崎真嗣氏(岐阜県環境管理技術センター)の6名であった.参加者は親子を中心に19名で,森の中での植物と土の観察,室内実験(吸着・土壌動物),ミニモノリス作りを行った(本事業は今回で13回目).同じく中部支部は8月24日(金)に豊田市自然観察の森において愛知県立岡崎北高等学校コスモサイエンスコース1年生(39名)を対象とした「総合的な学習の時間」を岡崎北高校と共催,名古屋大学大学院生命農学研究科協賛で開催した.講師は,浅川晋氏,渡邉彰氏,村瀬潤氏,渡邉健史氏,柴原藤善氏(名古屋大学),岡村穣氏(元名古屋市立大学),瀧勝俊氏(愛知県農業総合試験場)の7名が担当し,フィールドでの植生・土壌断面観察と室内実験(緩衝能・呼吸・土壌動物)を行なった(本事業は今回が9回目).
本欄では会員の皆様の土壌教育活動も紹介します.情報をお持ちの方は支部選出の土壌教育委員までお知らせください.なお,委員会の構成については公式ウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/の「委員」をご確認ください.
(日本土壌肥料学雑誌 第89巻第6号 掲載)