土壌教育活動だより 91-2
日本土壌肥料学会2020年度岡山大会(9月8日〜10日,倉敷市芸文館等)において,昨年に引き続き「高校生による研究発表会」を開催する.実施要項は2月28日に公開し,参加申込の期日は4月24日としている.詳細は土壌教育委員会の公式ウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/をご覧いただきたい.
委員による活動を紹介する.豊田鮎委員(香川大学)は,2019年11月9日に香川県公渕森林公園において開催された森林の土壌動物の観察会「みどりの学校」(主催:香川県)に講師として参加し,森林学習展示館にて土壌動物の抽出装置や土壌動物の展示を行い,土壌動物の役割について解説した.小学生と保護者のほか,野外調査に携わる方など27名の参加者とともに森林公園内において採集した土壌動物を展示館に持ち帰り,ハンドソーティングと顕微鏡観察を行った.2019年12月15日,豊田委員(同)は情報通信交流館 e-とぴあ・かがわにおいてナチュラルヒストリーの基礎講座「ヤスデとミミズの生態は似ているのか」(主催:NPO法人みんなでつくる自然史博物館香川,共催:香川県)に講師として参加し,ミミズとヤスデの暮らし方,土を食べ,土の部屋を作るヤスデについて紹介した.講座には37名の参加があった.福田顧問(武蔵野学院大学)は,2020年1月4日~6日に黒姫高原で実施された「スノーキャンプ」に実施責任者として参加した.主催は,けやの森幼稚園・自然塾および小学校であり,参加者は,福田顧問,幼稚園園長,教諭7名,自然塾スタッフ5名,幼稚園児16名,小中学生17名,高校生・大学生3名の計50名であった.活動内容は,スキー講習,自然観察,イグルーづくり体験等であり,福田顧問は自然塾塾長として自然観察を担当した.活動テーマ(土壌班)は「気温,雪中温度,積雪下土壌深度別温度(0~50 cm)の測定」と「土壌凍結深の観察」であった.班員13名は,観察・測定の結果から考察したものをまとめてポスターを作成・発表し,参加者と質疑応答を行った.
次に,支部の活動を紹介する.北海道支部は,2019年12月3日の支部秋季大会(北海道立道民活動センター「かでる2・7」)において「高校生による研究発表会」を開催した.北海道支部圏の高等学校から1課題「未来を担うオガクズの力」(札幌日本大学高等学校)がエントリーされ,当日は一般ポスター発表と同会場に高校生のポスターが掲示された.
本欄では会員の皆様の土壌教育活動も紹介します.情報をお持ちの方は支部選出の土壌教育委員までお知らせください.なお,土壌教育委員会の現在の構成は公式ウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/の「委員」をご確認ください.
(日本土壌肥料学雑誌 第91巻第2号 掲載)