公開シンポジウムのお知らせ
日本学術会議公開シンポジウム
土壌資源の秘めたる可能性と未来
―土壌科学からのアプローチ―
世界の食糧危機の到来が警告されています。食糧生産確保の必須条件は、植物生産を支える養水分の充分な供給です。20世紀の食糧生産は、土壌科学の研究成果に基づく生産基盤の強化によって、飛躍的に増大しました。一方、人間活動は土壌資源を確実に疲弊させています。21世紀は、この疲弊した土壌資源を回復し、地球温暖化ガスの増加とエネルギー・資源の枯渇を防ぎながら、食糧生産の維持と向上を図らなければなりません。これらの課題に対して、土壌科学の分野の研究者は新たな視野をもって立ち向かっています。
本シンポジウムでは、土壌科学の先達とともに、これまで積み上げた研究と近未来への展望を考えます。
日 時:平成16年11月27日(土)10:00~17:00
会 場:東京大学農学部1号館8番教室(東京都文京区弥生1-1-1)
1)開会の辞: 三枝正彦(土壌・肥料・植物栄養研連委員長、東北大学大学院農学研究科教授)
2)土壌科学連合(IUSS)の活動と世界的研究動向
犬伏和之(土壌・肥料・植物栄養研連・土壌科学小委員会委員長、
千葉大学園芸学部教授)
3)「ペドロジスト」誌に見るわが国のペドロジー研究の軌跡と将来展望
東照雄(土壌・肥料・植物栄養研連委員、筑波大学大学院生命環境科学研究科教授)
4)先端的土壌化学とフィールド研究
米林甲陽・山田秀和(京都府立大学大学院農学研究科教授・同助教授)
5)土壌物理学が拓く未来の物質循環
宮崎毅(東京大学大学院農学生命科学研究科教授)
6)土壌微生物群集の生態系機能―持続型社会構築への微生物の働きを活かすー
豊田剛己(東京農工大学大学院生物システム応用科学研究科助教授)
7)落ち葉の手紙への返信-陸上生態系の機能と土壌動物の多様性
金子信博(横浜国立大学大学院環境情報研究院教授)
8)持続的農業生産を支える地域資源循環
藤原俊六郎(神奈川県農業総合研究所・企画調整部長)
9)土壌生態系からの温室効果ガス放出
八木一行((独)農業環境技術研究所・温室効果ガスチーム長)
10)総合討論 (司会)長谷川 功(土壌・肥料・植物栄養研連委員、日本大学生物資源科学部教授)
11)閉会の辞: 木村眞人(日本土壌肥料学会会長、名古屋大学大学院生命農学研究科教授)
主 催:土壌・肥料・植物栄養学研究連絡委員会
共 催:(社)日本土壌肥料学会、日本ペドロジー学会、日本土壌微生物学会、
日本土壌動物学会、農業土木学会、土壌物理学会
後 援:(独)農業技術研究機構、(独)農業環境技術研究所、(財)日本土壌協会、全国農業共同組合連合会
土壌科学の若手研究者を初め関心のある方、大学生、高校生諸君、奮ってご参加ください。参加ご希望の方は、11月19日(金)までに下記にご連絡ください。
参加費:無料。資料集代:1000円。会場への最寄の地下鉄:南北線「東大前駅」下車徒歩1分もしくは千代田線「根津駅」下車徒歩8分。
問い合わせ先:三枝正彦(〒989-6711宮城県玉造郡鳴子町大口字蓬田232-3東北大学大学院農学研究科、TEL:0229-84-7311、Email:masa@bios.tohoku.ac.jp)