土壌教育委員会がかかわる活動を紹介

土壌教育活動だより 91-5

2020年10月 5日 Posted in お知らせ Posted in 土壌教育活動だより

 日本土壌肥料学会岡山大会初日の9月8日(火)に「高校生による研究発表会」を岡山県教育委員会の後援で開催しました.全国の高校から12課題(8校)の発表がありました.一般発表と同様にLINC Bizシステムを用いた発表形式の中,活発な議論と質疑応答が行われました.学会長および大会運営委員長,土壌教育委員の厳正な審査の結果,最優秀賞1課題:「H-08 サトイモの苗生産から栽培,加工品開発に関する研究―サトイモを逆さに植えたら,収量がアップ?―(山形県立村山産業高等学校)」,優秀賞3課題:「H-05 ため池の「池干し」がリン循環に与える影響―播磨地方における2 つのため池の比較―(兵庫県立加古川東高校)」,「H-07 香川中央高校における緑のカーテン(ゴーヤ,パッションフルーツ等)栽培の取り組み―H29年からR2年にかけての実践報告―(香川県立香川中央高等学校)」,「H-10 腐植含量の異なる有機質肥料の施用がタマネギの収量に与える影響(北海道岩見沢農業高等学校)」が選ばれました.また,参加賞として全課題に発表証明書を授与しました.全体の発表に関する講評は,学会および土壌教育委員会の公式ウェブサイトで公表しています.

 委員による活動を報告します.2020年7月19日,埼玉県立川の博物館において,森圭子委員(埼玉県立川の博物館)がワークショップイベント「土は生きている?!」を催しました.参加者は47名でした.ヤスデやミミズなどの大型土壌動物,ツルグレン装置で抽出したトビムシなどの小~中型土壌動物の観察と,指示薬による色の変化から土の中の微生物の呼吸についての解説を行いました.2020年8月22日,調布市エコクラブの活動として,調布市多摩川自然情報館において「泥染め体験」が行われました.講師は平山良治氏,森圭子委員が務めました.タマネギの煮出し汁を媒染液に,調布市内の田んぼの土と黒ボク土を媒染剤にして布を染め,仕上がりの風合いの違いを体験してもらいました.また同時に赤い土を直接すりこんで染める方法も実施しました.

 本欄では会員の皆様の土壌教育活動も紹介します.情報をお持ちの方は支部選出の土壌教育委員までお知らせください.なお,土壌教育委員会の現在の構成は公式ウェブサイトhttp://jssspn.jp/edu/の「委員」をご確認ください.

(日本土壌肥料学雑誌 第91巻第5号 掲載)