年次大会のお知らせ
2021年度日本土壌肥料学会北海道大会におきまして,第9部門主催により「土壌教育の国際ガイドラインの理念と内容はこれだ!~持続可能な社会の創り手の育成に向けて~」と題しましてシンポジウムを実施しました.その中で,土を自分事として理解するには,Perception-Sensitization(文化環境の中に身を置き,土を見たり,触れたりする等の体験から得られる感受)の重要性が認識されました(平井ら,https://doi.org/10.20710/dojo.93.5_321 ).そこで,2022年度東京大会におきまして,土の感受の1つの取組として「土壌モノリス展示」を企画しましたところ,来場者数は3 日間で196 人(会員:127 人,一般:56 人,スタッフ:13 人)と多くの方に足を運んでいただきました.
この国際ガイドラインでは,「土の固有の性質と機能に関する知識Knowledge」,「系統的に教育する実践:Practice」,「学習者主体の視点と気づき:Learner focus」および「学会における研究者の学術・学識交流:Scholarship」という4 次元に基づいて「地域国有の文化や自然環境の中での感受ベースの系統的な土壌教育プログラム」を考案し,実践することで「土壌の深い理解(Understanding)」に人々を導き,持続可能な社会の創り手を育成できるとしています.
土壌モノリスを前にすると土壌そのものの特徴とその文化的・自然環境的背景を感じ取る(感受)ことが容易となり,土壌を身近に感じた,あるいは,土壌がもつ背景に関心を寄せられたようでした.このように,土壌モノリス展示は ,学習者主体の視点や気づき(Learner focus)を引き出す教育実践法(Practice) であると考えられました(赤羽・土壌モノリス展示運営委員会,2023:https://doi.org/10.20710/dojo.94.2_155).そこで,福岡大会におきましては,新たに部門長会議と大会運営員会のバックアップをいただき,第9部門が主催する土壌モノリス展示(チラシ.pdf)を企画いたしました.どうか奮ってご参加くださいますようにお願いいたします.
記
【企画 名称】日本の代表的な土壌のモノリス展示
【参加対象者】日本土壌肥料学会福岡大会参加者および公開シンポジウムに参加される一般市民.ただし,一般市民は,公開シンポジウム当日(9月5日)に限り,土壌モノリス展示への参加を可とします.
【展示 期間】2024年9月3~5日(学会開催期間の3日間)
【展示 会場】日本土壌肥料学会福岡大会会場(福岡国際会議場:https://www.jssspn.org/2024)
【展 示 物】日本国内の土壌モノリス10本程度と鹿児島大所有の土壌モノリス2~3本程度
【企画・運営】日本土壌肥料学会第9部門
【問 合 せ】第9部門長平井英明:hirai@cc.utsunomiya-u.ac.jp
以上
お願い:展示されている土壌モノリスを解説してくださいますボランティアを募集しています.会員の皆様方の「研究成果や調査の貴重なご経験」を基礎にしたご解説を土壌モノリスの前でお話しくださいませんでしょうか.ご協力をいただけます会員の方は,上記の問合せ先まで,7月31日(水)までにお知らせくださいましたら幸いです