事務局より

2024年度日本土壌肥料学会賞等授賞式・記念講演について

　日本土壌肥料学会2024年度福岡大会の会期中である2024年9月4日午後に福岡国際会議場メインホールにおいて2024年度日本土壌肥料学会賞等授賞式ならびに記念講演を挙行いたしました。なお、日本土壌肥料学雑誌論文賞とSSPN Awardの受賞業績は、同会議場4階ロビーに掲示しました。また、記念講演では、本会学会賞等の受賞講演に加えて、2024（令和6）年度日本農学賞・読売農学賞を受賞された波多野隆介氏による講演が行われました。

　各賞を受賞された皆様と研究課題を以下にご紹介します（敬称略）。

第69回（2024年度）日本土壌肥料学会賞

1．江口定夫（農研機構　農業環境研究部門）：人－土壌－環境の相互作用下の窒素等物質循環の定量化とモデル化

2．高野順平（大阪公立大学　農学研究科）：栄養輸送体による栄養感知と細胞内局在制御の解明

3．矢内純太（京都府立大学大学院生命環境科学研究科）：土壌肥沃度の時空間変動の解析と持続的農業への応用

第29回（2024年度）日本土壌肥料学会技術賞

1．篠原　信（農研機構　野菜花き研究部門　施設生産システム研究領域）：有機質肥料活用型養液栽培および土壌創製技術の開発

2．西村誠一（農研機構　農業環境研究部門）：多様な農地管理における温室効果ガスの発生実態の解明と排出削減技術に関する研究

第42回（2024年度）日本土壌肥料学会奨励賞

1．アシルオグルムハンメット　ラシット（新潟大学）：水田土壌における原生生物の生態と機能に関する研究

2．菅波眞央（福島大学食農学類発酵醸造研究所）：イネの光合成改良に向けたRubiscoとRubisco活性化酵素に関する研究

3．反田直之（東京大学）：栄養輸送や応答の数理モデル研究

4．永野博彦（新潟大学）：多様な研究手法を用いた陸域生態系における温室効果ガス動態の解明

5．吉成　晃（東海国立大学機構　名古屋大学）：植物のホウ酸輸送体の細胞内輸送機構の研究

第13回（2024年度）日本土壌肥料学会技術奨励賞

1．中村嘉孝（愛知県農業総合試験場）：有機質資材の長期的影響をふまえた砂質畑における施用基準の策定

日本土壌肥料学雑誌論文賞

1．安藤薫、糟谷真宏（愛知県農業総合試験場）、中尾淳（京都府立大学大学院）、中島聡美、村野宏達（名城大学農学部）、中村嘉孝、瀧勝俊（愛知県農業総合試験場）、矢内純太（京都府立大学大学院）：愛知県露地野菜畑土壌における非交換態カリウム含量の規定要因および作物カリウム吸収への寄与

2．平野七恵、江口定夫（農研機構　農業環境研究部門）、織田健次郎（元農業環境技術研究所）、松本成夫（国際農林水産業研究センター）：物流データに基づく日本の食飼料供給システム及び畜産業セクターにおける過去40年間の窒素フローと窒素利用効率の解析

SSPN Award

1．Ayane Kan、Hayato Maruyama、Nao Aoyama（北海道大学大学院農学研究院）、Jun Wasaki、 Yoshiko Tateishi（広島大学総合科学部）、Toshihiro Watanabe、Takuro Shinano（北海道大学大学院農学研究院）：Relationship between soil phosphorus dynamics and low-phosphorus responses at specific root locations of white lupine

2024（令和6）年度日本農学賞・読売農学賞

波多野隆介（北海道大学）：土壌を要とする農業生態系由来の環境負荷の発現・影響・緩和に関する研究